バイナリーオプションの仕組みを国内と海外を比較して図解
「バイナリーオプションの仕組みがわからないんだよね。」
「そもそもバイナリーオプションのトレードの仕方がわからない。」
「国内と海外でバイナリーオプションの仕組みや内容も違うの?」
このように、初心者の方はバイナリーオプションについて理解できてない人も多いのではないでしょうか?
今回は具体的な例を指しながら、国内バイナリーオプションと海外バイナリーオプションの二つに分けてバイナリーオプションの仕組みを解説していきます。
目次 [非表示]
1 国内バイナリーオプションの仕組み
1.1 前提ルール
1.2 例として利用したバイナリーオプション
1.3 国内バイナリーオプション取引の手順
1.4 国内バイナリーオプションの戦略
1.5 国内バイナリーオプションの購入額の計算
1.6 国内バイナリーオプションの仕組みの特徴
2 海外バイナリーオプションの仕組み
2.1 前提ルール
2.2 例として利用したバイナリーオプション
2.3 海外バイナリーオプション取引の手順
2.4 海外バイナリーオプションの戦略
2.5 海外バイナリーオプションの購入額の計算
2.6 海外バイナリーオプションの仕組みの特徴
3 まとめ
国内バイナリーオプションの仕組み
前提ルール
1.決められた判定時間までに目標レート(権利行使価格よりも実際の為替レートが「上がるか?」「下がるか?」を予想する取引
国内バイナリーオプションの基本は開始時刻から判定時刻(満期)までの間に判定時刻(満期)の目標レート(権利行使価格)よりも「上がるか?」「下がるか?」を予測します。
開始時刻から判定時刻(満期)までは最短で2時間と決められていますが、判定時刻(満期)の2分前までトレードが可能です。
2.目標レート(権利行使価格)と現在レートの差が大きいほど購入額が低い
ペイアウト金額が1,000円と決められているので、購入額が安いほどペイアウト倍率が高いことを意味します。
目標レート(権利行使価格)と現在レートの差が大きい
→ 当たりにくい = 購入額が安い = ペイアウト倍率が高い
目標レート(権利行使価格)と現在レートの差が小さい
→ 当たりやすい = 購入額が高い = ペイアウト倍率が低い
例として利用したバイナリーオプション
外為オプション/GMOクリック証券
国内バイナリーオプション取引の手順
1.通貨ペアを選ぶ
2.目標レート(権利行使価格)を決める
3.目標レート(権利行使価格)よりも「上になるか?」「下になるか?」を決める
米ドル(USD)/円(JPY)の場合、円高になるか?円安になるか?を選びます。
購入ボタンは色で分けられているため「どちらが上を意味するのか?下を意味するのか?」はそれほど迷うことはありません。
4.取引枚数を決める
取引枚数を決定します。1枚、2枚だと数百円の儲けにしかなりませんから、必要な取引量で購入する必要があります。
5.取引内容を確認して確定する
6.途中で売却することも可能
国内バイナリーオプションは購入してから、判定時刻になる前に売却することも可能となっています。
そのため、購入価格と売却価格が併記されているのです。
国内バイナリーオプションの戦略
ローリターン戦略
為替レートがそれほど動かないと予想できる場合には、現在のレートに近い目標レート(権利行使価格)を設定します。現在のレートから動かない確率の方が高いので、予想が的中する可能性が高い分、ペイアウト倍率は低く設定されます。
現在レート:101.306
目標レート(権利行使価格):101.700以上
ペイアウト倍率:20.83倍
ハイリターン戦略
為替レートが大きく動くと予想できる場合には、現在のレートに通り目標レート(権利行使価格)を設定します。現在のレートから動かない確率の方が高いので、予想が的中する可能性が低い分、ペイアウト倍率は高く設定されます。
現在レート:101.306
目標レート(権利行使価格):101.200以上
ペイアウト倍率:1.34倍
国内バイナリーオプションの購入額の計算
上限設定
1日あたり10,000枚
1注文あたり200枚
(例1)
現在レート:101.405
目標レート(権利行使価格):101.600以上
ペイアウト倍率:20.84倍
の場合
購入価格:58円
ペイアウト倍率:1,000円
200枚購入して予想が当たれば
58円 × 200枚 = 11,600円で購入
1000円 × 200枚 = 200,000円で払い戻し
188,400円の儲け
(例2)
現在レート:101.506
目標レート(権利行使価格):101.400以上
ペイアウト倍率:1.34倍
の場合
購入価格:854円
ペイアウト倍率:1,000円
200枚購入して予想が当たれば
854円 × 200枚 = 170,800円で購入
1000円 × 200枚 = 200,000円で払い戻し
29,200円の儲け
国内バイナリーオプションの仕組みの特徴
取引機会は比較的少ない
2時間に1回の判定時間しかないので、1日に全部の取引をしても、12回の取引が限度となります。毎日24時間起きていられるわけでもないので、1日2回~3回の取引が一般的となります。取引機会が少ない分、1回で取引する金額も大きくする必要があります。
外為オプション/GMOクリック証券の場合
第1回号 8:00~11:00
第2回号 10:00~13:00
第3回号 12:00~15:00
第4回号 14:00~17:00
第5回号 16:00~19:00
第6回号 18:00~21:00
第7回号 20:00~23:00
回号 22:00~翌1:00
第9回号 0:00~翌3:00
第10回号 翌2:00~翌5:00
第8トレンド相場の方が有利
現在のレ―トと目標のレート(権利行使価格)の差が大きいほど、ペイアウト倍率が大きくなる仕組みとなっているので、トレンドを形成している分かりやすい相場のときの方が儲けられる可能性は高くなっています。強い上昇トレンドの場合、開始時刻間もない段階でそのままのトレンドが続くことを予想できれば、目標レート(権利行使価格)を遠くに設定して高いペイアウト倍率を狙うことが可能です。一方でレンジ相場の場合は、予想が当たってもペイアウト倍率は伸びません。その為、強いトレンド相場はレンジ相場より有利となるのです。
・約40pips離れるとペイアウト倍率が1倍になる
このケースでは
現在レート:108.887
目標レート(権利行使価格):109.250以下
ペイアウト倍率:1.00倍
36.3pips離れたタイミングでペイアウト倍率1.00倍の場合、購入額がそのまま返ってくるだけなので利益も損益も無い、プラマイゼロの状態になります。
1回の取引時間が長いバイナリーオプション業者の方がペイアウト倍率は大きくなる
1回の取引時間は2時間のバイナリーオプション業者と3時間のバイナリーオプション業者の2つがあります。
2時間のバイナリーオプション業者の方が判定時間まで短く良い感じはしますが、3時間のバイナリーオプション業者の方は為替レートが変動する可能性のある範囲が広いので、ペイアウト倍率が大きいコースも選択できるメリットがあるのです。
売却も可能
国内バイナリーオプションの場合は、判定時刻(満期)までに2時間~3時間という時間があります。この2.3時間の間に相場が急に激しく変動したり、判定時刻(満期)前に取引をやめる場合には「売却」という選択肢があります。売却価格はレートによって変わりますが、途中で売却しても利益が出る可能性もあります。
ただし、バイナリーオプションは途中で売買をして差益を抜くものではないので、「売却も可能」程度に考えておきましょう。。
海外バイナリーオプションの仕組み
前提ルール
1.判定時刻は自分で決める方式
海外バイナリーオプションの判定時刻はエントリーの30秒後、1分後、2分後、5分後、15分後、1時間後、2時間後、1日後と個人で決めることができます。
2.ペイアウト倍率は1.6倍~2.0倍程度
海外バイナリーオプションの場合、ペイアウト倍率は1.6~2.0倍に設定されおり、1.8倍~1.9倍の設定が多くなっております。予想が的中すれば約2倍、予想を外せば没収というルーレットのような仕組みになっており、0.1~0.2倍の利益がバイナリーオプション業者の事業運営に回されています。
予想が当たれば → 1.8~1.9倍
予想が外れれば → 没収(0円)
というシンプルで分かりやすい考え方になります。
例として利用したバイナリーオプション
ハイローオーストラリア/HighLow
海外バイナリーオプション取引の手順
1.取引するバイナリーオプションの種類を選択
1.HighLow →通常のHigh&Low(ペイアウト倍率1,88~1.90倍)
2.HighLowスプレッド →判定レートから【+/−0.20】無効の幅がある代わりにペイアウト倍率2.0倍の通常のHigh&Low
3.Turbo →30秒で短時間の取引ができるHigh&Low
4.Turboスプレッド →判定レートから【+/−0.20】無効の幅がある代わりにペイアウト倍率2.0倍の短時間取引のHigh&Low
2.通貨ペアをペイアウト倍率を見ながら選択する
通貨ペアを選択し、このときペイアウト倍率も表示されているので確認しましょう。
3.タイミングを見計らって購入する
購入金額を入力し、「HIGH」「LOW」を選択し「今すぐ購入」をクリック。
購入金額の上部に判定時刻、判定までの残りの時間、下にペイアウト倍率、ペイアウト金額が記載されてます。
4.チャートに判定時刻までの推移が記載される
チャート上には購入した価格ラインと現在、予想の範囲内なのか?範囲外なのか?(イン・ザ・マネー、アウト・オブ・ザ・マネー)、判定時刻のラインが表示されます。
5.下部に取引の詳細情報が記載される
直近に終了した取引、現在、取引中のすべてが表示されます。
6.途中で売却することも可能
ハイローオーストラリア/HighLowでは「転売」と表記していますが、判定時刻までに途中で売却して損切りすることも可能です。
海外バイナリーオプションの戦略
FXのテクニカル分析と同じ
海外バイナリーオプションは判定時刻までの時間も短く、自分でエントリータイミング、判定までの時間を決められるので、FXのテクニカル分析で勝率を上げることができます。
FXのテクニカル分析の手法は数多くあり、それを駆使して「今エントリーすれば5分後には為替レートが上昇している可能性が高い」というようなタイミングを見極めて、エントリーするのです。判定時刻が決まっている国内バイナリーオプションよりも、戦略的に勝率を上げられる可能性が高いのは海外バイナリーオプションと言えます。
テクニカル分析の手法を使うために、MT4などの無料の高機能取引ツールを使って、バイナリーオプションのチャート画面と平行してチェックし、トレードをする方もいます。
海外バイナリーオプションの購入額の計算
上限設定
1注文あたり20万円
例
HighLow:ペイアウト倍率1.8倍
の場合
1万円購入して予想が当たれば1万円 × 1.8倍 = 18,000円で払い戻し
1万円購入して予想が外れれば
1万円 × 0倍 = 0円
海外バイナリーオプションの仕組みの特徴
シンプルでわかりやすい
国内バイナリーオプションも以前は海外バイナリーオプションと同じくシンプルな仕組みだったのですが、バイナリーオプション規制が入ってしまったため、前述したような若干わかりにくい仕組みになってしまいました。
しかし、海外バイナリーオプションは以前と変わらず、シンプルな仕組みでトレードが可能です。
エントリーして数分後に、エントリーしたレートよりも、上か下かを予想する
予想が当たれば1.8倍~1.9倍
予想が外れれば0円
と、トランプや丁半博打と同じですが「外れれば没収」「当たれば約2倍」というシンプルさが人気の理由です。
取引機会が多い
最速で最短30秒で判定時刻が来るので、1日何百回、何千回でも、取引が可能です。1日10回程度しか取引ができない国内バイナリーオプションと比較すると大きな違いと言えます。
通貨ペアが多い
取引可能な通貨ペアも、海外バイナリーオプションの方が多く、20種類ほど用意されています。金、プラチナなどのCFDが取引できるバイナリーオプションもあります。
値動きの幅にペイアウト倍率が影響されない
国内バイナリーオプションの場合は
現在レートと目標レートの幅が小さい → ペイアウト倍率が低い
現在レートと目標レートの幅が大きい → ペイアウト倍率が高い
という仕組みですので、FXと大差ありません。予想の値動きが大きければ大きく儲けられるものです。
海外バイナリーオプションの場合は
予想の値動きの幅と値動きが連動しません。
100.158 → 100.159
になっても、予想が当たれば、ペイアウト倍率は1.8倍~1.9倍になるのです。
FXだったら、1pipsの儲けはスプレッドで飛んで行ってしまうレベルです。
海外バイナリーオプションはレートが動きにくいレンジ相場に有利な仕組みとなっています。
まとめ
バイナリーオプションの仕組みは国内と海外では大きく違うことに注意が必要です。
国内バイナリーオプション
判定時刻が決まっている
現在レートと目標レートの差によってペイアウト倍率が決まる
取引機会は少ない
トレンド相場に有利
海外バイナリーオプション
判定時刻は自分で決められる
現在レートと目標レートの差によってペイアウト倍率は変わらない
取引機会が多い
レンジ相場に有利
という違いがあるのです。
仕組み上、海外バイナリーオプションの方が、丁半博打、ルーレットの「黒」「赤」、トランプのハイ&ドローのように2者択一である分、ギャンブル性が高く、それを規制するために国内バイナリーオプションはFXに近い仕組みに変更したという経緯があるため、このような仕組みの違いが起こるのです。
ギャンブル性が高く、以前の仕組みのバイナリーオプションが好き
という方は、海外バイナリーオプションの仕組みの方が向いているということです。